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​歯磨きで新型コロナウイルス感染を予防しましょう

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 いま感染症科の領域で注目されています。最近では、歯磨きなどで口腔内を清潔に保つことも感染予防に効果的ということが分かって来ました。
 新型コロナウイルスは「ACE2受容体」というレセプターにくっついて細胞内に侵入します。そのACF受容体は「口腔内の粘膜、とりわけ舌に多く発生している」との論文報告があります。
 新型コロナウイルスが吸着するACE2受容体は、炎症が広がるほど多く発現すると言われています。
 このことから、手洗い、うがい、マスクの着用の他に歯磨きや口腔ケアが重要と考えられています。

 お口の中には、虫歯や歯周病の原因菌など700種類近くの細菌が存在し、歯磨きをおろそかにしているとこれらの原因菌が蓄積、増殖してプラーク(歯垢=バイオフィルム)となり、このプラーク中には気管支炎や肺炎などの発症や重症化にかかわる肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌などの細菌が含まれており、これらの細菌はプロテアーゼと呼ばれる酵素を出し、インフルエンザウイルスが気道の粘膜から細菌に侵入しやすくする特性を持っています。つまり、口の中が不潔な状態を放置しておくとプロテアーゼの量が増え、インフルエンザの発症や重症化を招きやすくなるというわけです。

 なお、歯周病は口腔内だけの病気ではなく、インフルエンザなどのウイルス性疾患、誤嚥性肺炎などの呼吸器疾患、糖尿病、心臓疾患、認知症といった多くの全身疾患との関連が指摘されており、毎日のこまめな歯磨きで、口腔内の細菌数を減らすことが大事になりますが、歯磨きだけではケアの約60%の汚れしか落とせませんので、定期的に歯科衛生士さんのケアを受けることも効果的です。

 

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